トップページ > スポーツ別の競技特性と動きのコンディショニング方法

スポーツ別の競技特性と動きのコンディショニング方法


スポーツ競技ではそれぞれの競技に応じた競技特性というものがあります。競技特性とはそれぞれのスポーツごとの身のこなしや動き、体力の使い方というものです。陸上競技を例に挙げれば、短距離走と長距離走では走法や使われる筋肉、その体力要素が異なります。このようにスポーツごとに強化すべき動きや体力トレーニングは異なってきます。つまり身体の動き、身のこなしの俊敏さなど、スポーツに欠かせない要素は前後左右の身体のバランスを各種スポーツ特性に応じて強化しなければなりません。したがって全てのスポーツに共通して、身体の重心バランスとその移動を意識することはとても重要です。これがスポーツにおける競技力向上及び勝敗の鍵を握る身体のコンディショニングということになります。
スポーツカイロプラクティックではスポーツ障害の治療的ケア、予防のみならず、身体の筋骨格バランス調整のスペシャリストとしてアスリートの競技力向上にも貢献していくことが出来ます。
スポーツに精通したカイロプラクターのいる治療院ではスポーツカイロプラクティックのケアを通じて沢山のアスリートのサポートをしています。

 

―スポーツにおける重心移動と身体バランスについてー
体を自由に動かすためには、重心の移動の存在が不可欠です、右足を挙げる時には、体の左に重心が移動している事が必要であり、体を前へ進めるには、重心は体の前方に位置している事が必要であります。あたりまえの事ではあるが、これを人は無意識に行っています。全て体を動かす動作は、重心の移動からなり、その重心位置が力とモーメントに多大な影響をあたえています。この重心をコントロールすることが、成績・勝敗につながる事はコンピーター解析で証明されている事実です。     

その重心の変化には、6つのパターン( 前、後、左、右、上、下 )があります、その動作の複合が回旋であり、全てを総括するのが伸び・縮む(拡大・縮小)の動作になります。
この全ての動作に不可欠なのが重心の移動です。
スポーツにおいては、歩く、走る、跳ぶ、捻る、転がる、投げる、蹴る、滑る、止まる動作が必要であり個々のスポーツにおいて、その一つか複数の動作が不可欠になります。
スポーツにおいて、選手個々が持ち合せた体において、この重心の位置を意識する事で、最大の能力を発揮し、最良の結果を出す事ができるようになります。

 

ページトップへ

各スポーツ競技別の解説

陸上競技

陸上競技は色々な種目で構成される競技で走・跳・投といった全てのスポーツに共通して必要とされる基本動作で構成されています。 また陸上競技の能力を高めることは他のスポーツ競技の能力向上にも繋がります。他のスポーツアスリートの方も参考にしてみて下さい。

 

1、短距離走
※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
 身体の前後の重心が重要です。短距離の100メートルの選手は、前後の重心が重要な意味をもっています。重心が後方にあれば、上半身が浮いてしまい、足を蹴り出すベクトルが上を向いてしまいます。また逆に、重心が前へ過剰に掛かるとつんのめる様な状態となり、足がついてこなくなるため、躓く様なことになってしまいます。そして走行時に最大限の加速を得るためにはぶれない体幹と腕の振り、脚の運びが重要です。

 

※セルフバランスコンディショニング方法

A,スタート時の瞬発力・反応を高める方法

(二人で行う方法)
手順1:実施者はクラウチングスタートの構えをする。(室内ならスタート線を作る。グランドならトラックのラインを使用。)

手順2:スタート方向の2メートル位前にパートナーに立ってもらう。実施者はクラウチングスタートの構えから短距離競技のスタート同様の動きでパートナーに向けゆっくり前に出て相手に受け止めてもらう。

脳は1回前に出る動作をすると前に出るという動作を学習し、スタート時 の瞬発力が増します。ちなみにバトンの受け取りでも少し前に出てその後一歩戻って助走すると加速力が増します。 

 

B,走力を高めるための脚の運び強化(腿挙げ力強化)方法 
(二人で行う方法)
手順1:実施者は左右片方ずつ腿挙げをさせてみてどちらが挙げづらいかを確認。(このとき、大腰筋、腸腰筋が反応する)

手順2:次にパートナーは実施者の腿の挙がりが悪い側のソケイ部(腿の付け根の上側)を手のひらで触れる。その後、実施者に腿挙げをさせると同時にパートナーのソケイ部の上方に触れた手を上にぐっと上げていく。
10回×3セット

注)パートナーの手はしっかりとソケイ部の上方で皮膚・筋肉をとらえて皮膚のタルミでずらさない様に気をつける。
筋肉をしっかりとらえて動きを補助することで効果に差が出る。

手順3:手順2が終了したら効果を確認します。腿挙げ時の左右の力の入り具合を確認し、左右差があれば更に手順2に戻り調整をする。

   

(一人で行う方法)
手順1:自分で左右片方ずつ腿挙げをさせてみてどちらが挙げづらいかを確認。(このとき、大腰筋、腸腰筋が反応する)

手順2:挙がりの悪い方側の手で上がりの悪い側のソケイ部の上方を把持する。

手順3:実際に腿挙げをしていきます。その時ソケイ部の上方の大腰筋、腸腰筋(手を把持している部分)から先にまず縮むように挙げ、遅れて太腿が挙がるように意識して腿挙げをする。
10回×3セット

手順4:左右差を確認。まだ左右差がある場合には手順3を繰り返す。左右差がなくなっていれば手順5へ。

手順5:手順3を左右交互に行う。左右各10回×3セット

C,走行時に使う筋肉に動きを学習させる方法
(一人で行うトレーニング方法)
基本的なスタート動作、脚の運びのバランスが取れたら次はより実践的な動作を使用する各筋肉に学習させるドリルです。

内容:基本動作〈5種目〉
①腕振り走          20m×2     30mの流し
②足裏叩き走           20m×2     30mの流し
③下腿引き付け走        20m×2     30mの流し
④腿挙げ走            20m×2     30mの流し
⑤振り出し歩行          20m×2     30mの流し

 

※基本動作は、走るという動きを分割して強調させたものです。上記で20mの基本動作をした後、流しをするのはニュートラルトレーニングです。各動作の注意点は以下の通りです。

 

①腕振り走
小股歩行をしながら、腕を大きく振る。歩幅は一足分ぐらいでテンポ良く、腕振りは横振りをさせない様にし、前方は両中指を鼻につけるようにし、後方は肘を伸ばさないよう意識させる。大胸筋という筋肉を刺激し、学習させます。
②足裏叩き走
膝を曲げない様にさせ、足首だけのスナップだけでテンポ歩行。足首はムチの様なしなりを意識させ、踵を付けないようにして、足裏の前方だけで地面を叩き出来るだけ大きな出る様にさせる。前脛骨筋、腓腹筋、大腿四頭筋という筋肉を刺激し、学習させます。
③下腿引き付け走
上体の前傾をしっかりと保ち、踵をすばやく臀部に付ける様にテンポ良く。着地は通常、地面と擦れる音がするはず。上体を前傾にさせて、出来るだけ速い動きが必要。大腿二頭筋、背筋群という筋肉を刺激し、学習させます。
④腿挙げ走
基本中の基本。意識として髪の毛が真上に引っ張られていて、へそが真正面からゴムひもで引っ張られている状態でのフォームを意識して作る。腹筋、背筋群、大腰筋、腸腰筋、腓腹筋、大腿四頭筋という筋肉を刺激し、学習させます。
④振り出し歩行
歩行しながら膝を折り曲げて腿を挙げ、その後下腿を伸ばしていく(蹴りの要領)。その際つま先は必ず真上を向かせ着地の時、足首を下げる様にする。上体が崩れない様に腕でバランスを取ること。リズムを取って行うのも良い。腹筋、臀筋群という筋肉を刺激し、学習させます。

 

2、長距離走(マラソン)

※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)

マラソン競技は皆さんも馴染みのあるスポーツですが、簡単に解説しますと、ロードに設定された42、195キロメートルの距離を参加選手が走り、順位とタイムを競うスポーツです。筋肉の持久力と心肺機能の持久力が要求されます。シンプルな中にも以下に効率よく体力を使い走るかというバランスの取れた上下左右のブレの少ないランニングフォームが大切となります。

(マラソン選手の左肩上がりについて)
マラソンの中継を観ていると、左肩を少し挙げて走る選手が多く見受けられます。これは選手がトレーニングを積み重ねるうちに自然に身に付いた姿勢と思われます。その理由は、ほとんどの人の心臓はほぼ体の中心に位置していますが、動脈に血液を送り出す左心室が左に大きく拡張している事にあると考えます。体に酸素と栄養素を運ぶ血液が効率良く全身に供給される為には、心臓が最大に拡張し収縮する事が重要であり、その為には左胸が拡大している事が必要である為、選手は自然に左肩を挙げて左胸を拡大して走るようになるのです。

(腕の振りの回旋軸について)
 腕の振りは左が少なく、右が少し後方へ大きくストロークしている選手が多く、その理由は動脈が正中線より少し左に位置している為だと思われます、血液の流れをさまためない為に、動脈の位置を体軸にして体を回旋する事により、心臓と動脈の前後への移動を最小におさえる事ができ、その結果、血液の流れがスムーズに行われると考えます、これも選手がトレーニングを積み重ねるうちに自然に身に付いた姿勢と思われます。

 

※セルフバランスコンディショニング方法


(一人で行う方法)
足指掴み
仰向けに寝て、両足を挙上させ、足指を開いたり、閉じたりを繰り返す。速くきちんと開閉を繰り返す。出来るだけ多く行う。

※ほぼ間違えなく、足の速い選手は この動作が速くキレイに出来、足の遅い選手は上手く出来ない。

3、ハードル
※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)

ハードルの選手も前後の重心が重要な要素をもっています。 100メートルの選手と比べて、重心を少し後ろに移動させなければなりません。その理由は、重心が前にありすぎると、ハードルを超える時に前の足が引上げにくくなり、ハードルに引掛けてしまいます。その為、短距離選手の中では少し後方に重心を移す必要があります。したがって前後の重心と上下の重心を考えていくことが大事です。

 

4.トラック競技

※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)


200メートルのような高速でトラックを左に回る競技においては、選手の重心が右に位置していると、右横(外)へ遠心力が架かり、外へふくらむか、減速するか、結果としてタイムロスを余儀無くされます。スタート前に重心を左へ移す事により、トラックをふくれる事なく減速せずに回る事ができ、当然タイムも上がります。したがって左の重心、前後の重心が大切になります。

5、高跳び

※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
走り高跳びの選手は重心が下半身よりにあると、体が重くなり高く跳び上がる事ができません、重心を上半身に移動さすことにより、ベクトルが上方へ働き、5センチは高く跳ぶ事が出来るはずです。したがって上下の重心移動を意識する必要があります。

 

6、幅跳び

※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
走り幅跳びにおいても、重心は下半身よりも上半身にある事が必要です。跳び上がるとゆう動作には必ず、45度上方へのベクトルが必要になるからです。その点より、前後の重心移動と上下の重心移動に意識が必要です。

 

7、投てき種目(砲丸投げ、円盤投げ、ハンマー投げ、やり投げ)
※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)     

陸上のフィールド競技で物を投げるなどして、その距離を競う競技。円盤投げ、ハンマー投げ砲丸投げ、やり投げの4種目を指す。投てき種目は重量物を前へ投げてその記録を争う競技ですが、重量物を遠くへ投げるためには物理の理論で45度の上方へのベクトルが必要です。しかし実際には空気抵抗なども考慮に入れると43度前上方がもっとも飛距離の出る角度といわれています。

 

球技

1、野球・ソフトボール


※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
野球・ソフトボールには走・投・打・守の動作があり、走は前後の重心、投は回旋移動、上下の重心、打は回旋移動、守は上下の重心、左右の重心、前後の重心の要素があります。これらの重心バランスを的確に俊敏にこなせる必要があります。

※セルフバランスコンディショニング方法
A,投げるフォームを安定させ、肩・肘の障害を予防し、球威を高める方法
(二人で行う方法)
手順1:まず投球の構えをする。半身で投球する腕を高く挙げる(コッキング期の状態)。

手順2:次にパートナーとなる人は実施者の高く挙げた前腕の部分を両手で

手順3:押さえる。その状態になったら実施者は投球動作で腕を振り下ろそうとする。 それに対してパートナーは投げる動作に抵抗をする。
10回×3セット

注)投球動作をやる人は肩甲骨を先に内側に持っていく。
肩甲骨を内側に持っていくことで、腕の力で持っていこうとした時より力が入る。肩への負担が少なくなる。肩甲骨を使うと動きが楽になる。

一人のときはトレーニングチューブなどで行っても良い。

(一人で行う方法:肩甲骨の使い方を高める)
手順1:立った状態で壁に両手を着き、軽く肘を曲げる(手を着く位置は胸の高さで)。

手順2:肘(腕)は動かさずに肩甲骨を内・外に動かす。
10回×3セット

B,打撃力を高める(バットに当たった時の威力を高める)
(一人で行うトレーニング方法)
バットの素振りの際におへそを意識してから腰を回すように意識して行う。へそで回旋する意識。 

注)へそで回旋する意識
ピッチャーが投げ始めた時にへそを意識し始め、ウッとへそに力をいれ、それから腰を回す。

 

2、テニス・バドミントン


※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
テニスは主に左右の重心移動が主になります。サーブやボレーなどでは回旋動作になります。これらの重心バランスを的確に俊敏にこなせる必要があります。

※セルフバランスコンディショニング方法

A,オーバーハンドによるサーブで肩・肘の障害を予防し、球威を高める方法

(二人で行う方法)
手順1:まずオーバーハンドサーブの構えをする。半身で投球する腕を高く挙げる(ボールを打つ前の状態)。

手順2:次にパートナーとなる人は実施者の高く挙げた前腕の部分を両手で

手順3:押さえる。その状態になったら実施者はオーバーハンドサーブの動作で腕を振り下ろそうとする。 それに対してパートナーはサーブ動作に抵抗をする。
10回×3セット

注)オーバーハンドサーブの動作をやる人は肩甲骨を先に内側に持っていく。
肩甲骨を内側に持っていくことで、腕の力で持っていこうとした時より力が入る。肩への負担が少なくなる。肩甲骨を使うと動きが楽になる。

一人のときはトレーニングチューブなどで行っても良い。

 

B,ボレーの威力を高める方法(ラケットに当たった時の威力を高める)
(一人で行うトレーニング方法)
ラッケトのスイング練習の際におへそを意識してから腰を回すように意識して行う。へそで回旋する意識。 

注)へそで回旋する意識
敵がボールを打ち込んでくる時にへそを意識し始め、ウッとへそに力をいれ、それから腰を回す。

 

C,A・B両方に共通(肋骨を生かすことでA・B両方の能力を更に高める方法)
注)肋骨の動きを良くする
肩甲骨+肋骨を意識して打つことでパワーは違ってくる。
野球にも言える事であるが、腕を挙げる動作は腕だけで挙げるのではない。肩甲骨・肋骨も動いている。

日頃から手打ちにならないようにする。


肋骨を意識するための方法。
(一人で行う方法)
左右交互に肋骨を一本ずつ、上、下へ動くように意識して動かす。
10回×3セット

注)右の肋骨が上がっている時、左の肋骨が下がるように行う。
動作が難しければ、片側づつ行っても良い。

 

(二人で行う方法)
肋骨を意識した使い方、力の出し方を身体に学習させる抵抗運動。

手順1:まず実施者がサーブやボレーの構えをする。

手順2:パートナーは両手で実施者のサーブやボレーをしようとしている側の前腕を持つ。

手順3:実施者は始めに肋骨を意識して、その後、腕が来るイメージで腕を振っていく。実施者が腕を振っている間、パートナーは相手の腕に拮抗した抵抗を加える。
10回×3セット

注)バックボレーは肩甲骨を使いづらいので特に肋骨を使うように意識づける。

 

3、バスケットボール


※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
ターンや切り返しなど左右の重心移動、シュート時の上下の重心移動などの要素があります。これらの重心バランスを的確に俊敏にこなせる必要があります。また正確にシュートを行うための調整力も求められます。

※セルフバランスコンディショニング方法

A,すばやい身のこなし(素早いターンや切り返し)身に付ける方法

注)ターン時に腿だけで動こうとすると動きが遅いし、弱い。
親指を浮かせると動きが早くなる。そして軸足とその逆側の脚を内側に入れ捻った後に前に出すと素早く強い動きが出せる。

(一人で行います)
上記の注意点に考慮し、動きのトレーニングをシャドーで行う。この素早い動きのポイントは軸足と逆側の脚の腿を内側に捻ってから動かすことがポイント。このイメージで動きを身体に学習させる。

注)軸足と逆側の脚を内側に捻る時、脚を動かしながら行わないように注意する。

 

B,シュートを正確に狙えるようになるための感覚トレーニング方法
(二人で行う方法)
まずパートナーに顔の前で、両手を合わせて小さな輪を作ってもらい、実施者本人はパートナーと向かい合い、初めは近くからその後は2メートル位離れて、シャドウによるシュート練習を行う。シャドウの方法は手に実際にボールを持っているようにイメージし、近いときは最高のイメージの軌道で持っているイメージのボールをゴール(パートナーの手の輪)に移動させていきます。そして同じ軌道で元の位置に戻ってきます(逆動作)。それを何回か繰り返し行います。すると実践のシュートの正確性が高まる。大体3回位で手の感覚が学習される。

注)行うときには自分が実際にシュートしているイメージを持って行うことが大事です。

少しパートナーと離れたら近いときと同様に最高の軌道で歩いてゴールまでボールを移動させます。そして同じ軌道で元の位置に戻ってきます(逆動作)。それを何回か繰り返し行います。すると実践のシュートの正確性が高まる。大体3回位で手の感覚が学習される。

            
4、バレーボール


※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
スパイクやブロック、そしてレシーブなど上下の重心移動が多いスポーツです。

※セルフバランスコンディショニング方法
A,サーブ、スパイクで肩・肘の障害を予防し、球威を高める方法
(二人で行う方法)
手順1:まずサーブ、スパイク時の構えをする。半身で投球する腕を高く挙げる(ボールを打つ前の状態)。

手順2:次にパートナーとなる人は実施者の高く挙げた前腕の部分を両手で

手順3:押さえる。その状態になったら実施者はサーブやスパイクの動作で腕を振り下ろそうとする。それに対してパートナーはサーブ動作に抵抗をする。
10回×3セット

注)サーブ、スパイクの動作をやる人は肩甲骨を先に内側に持っていく。
肩甲骨を内側に持っていくことで、腕の力で持っていこうとした時より力が入る。肩への負担が少なくなる。肩甲骨を使うと動き が楽になる。

一人のときはトレーニングチューブなどで行っても良い。

 

4、ゴルフ


※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
コース(Course)においてクラブ(Club)といわれる道具で静止したボール
(Ball)を打ち、ホール(Hole、カップとも)と呼ばれる穴にいかに少ない打数で入れられるかを競う球技の一種。クラブをスイングする際のからだの軸の回旋、上下の重心移動のバランスが重要です。

※セルフバランスコンディショニング方法
ゴルフのスイングではどうしても腰の回転と腕の振り上げにほとんどの方は意識がいっているために腰に頼った非合理的なスイングになり、飛距離も出ず、腰を痛めるということになっています。しかし、重要なのは腰や腕ではなく実は下肢(腰から下の下半身)と肋骨です。したがってこの部分を意識するだけでスイングが変わり、障害防止だけでなく、パワーあるスイング力の向上にも繋がります。

 

A,スイング力を高める(スムーズなスイング)方法
下肢編 スイングの際、構えを決めてスイングしてくる時、前側の下肢(脚)は外旋(外に回る)してきます。まずこの動きを改善させます。特に腰打ちになっていて腰部に負担のかかっている人に有効。
方法:パートナーと二人で行ったほうがいいですが、いない時は自分でパートナーの部分を行うことで出来ます。

実施者はまっすぐに立つ。スイング時のスタンスと同じ幅で。そしてパートナーは実施者の前側(スイング時の前になる方)の大腿部を 掴みます。そして内旋方向(内回り)に捻ってあげる。
5回位行う。そして実施者はシャドウでスイングをしてみて変化を確認。変わらないようであればもう少し上記の方法を繰り返してみる。

今度は実施者の前側の脚を最初に最大外旋位(最大に外に回した状態、スイングの最終の脚の開きと同じ)にしてパートナーは①と同じ方法を行う。そして実施者はシャドウでスイングをしてみて変化を確認。変わらないようであればもう少し上記の方法を繰り返してみる。

上肢編スイングの振りかぶりの際、ほとんどの人は腕の裏側(上腕三頭筋という筋)を意識しています。しかし上体の動きをスムーズにさせるのに重要なのが肋骨なのです。ほとんどの人はこのことを知らないために腕の裏側(上腕三頭筋という筋)を必死にストレッチしています。ストレッチを否定するのではないのですが、時間をかけてここをストレッチしていると伸張反射という筋の生理学的反応で逆に硬くなってしまい振りかぶりが窮屈になってしまいます。ですから腕の裏側ではなく肋骨を意識するとスイングがスムーズになります。(=振りかぶりが硬い人は肋骨が硬い)
方法:パートナーと二人で行ったほうがいいですが、いない時は自分でパートナーの部分を行うことで出来ます。
実施者の肋骨をパートナーは実施者の後ろから両手で挟み動かす。(揺すったりする)そして実施者はシャドウでスイングをしてみて変化を確認。変わらないようであればもう少し上記の方法を繰り返してみる。

※肋骨と下肢の動きが硬いとぎこちないスイングでパワーは減少すると共   に腰痛の原因になります。    

 

格闘技

1、柔道

※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
柔道は立位からの崩しや投げ技などと寝技があります。特に立位のときの身体のバランスや身体の軸が鮮やかな投げ技、そこからの連続技へと繋がっていきます。重心は上下の重心が大事で、投げの動作の時にはこの重心移動に回旋が加わります。相手と組むときに相手の正中(体の中心)に意識を向けると相手の動きを封じ込めます。

2、相撲

※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
低い姿勢の構えから、身体を起こし瞬時に全力で相手にぶつかり、互いに相手のバランスを崩し合いながら勝負を決する競技です。身体の重心は主に前の推進力と上下の重心移動である。

※セルフバランスコンディショニング方法

A,立合い時の瞬発力・反応を高める方法
(二人で行う方法)
手順1:実施者は蹲踞の構えをする。(室内なら線を作る。土俵なら土俵のラインを使用。)

手順2:立合いの2メートル位前にパートナーに立ってもらう。実施者は蹲踞の構えから立合い同様の動きでパートナーに向けゆっくり前に出て相手に受け止めてもらう。

3、レスリング

※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
低い姿勢から素手で相手と組み合い、相手を崩したり、投げたり、持ち上げたりし  て相手の両肩を付けてフォールを狙う競技で身体の動きは上下の重心移動が主になります。タックルを受けるときに下腹部に力を入れると相手は崩れやすくなります。また、自分がタックルや崩しを仕掛ける際に相手の身体の外側に触れてから行うと相手は簡単に崩れてしまいます。

4、空手・日本拳法

※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
徒手で相手を打撃したり、蹴りを繰り出し攻撃を加える競技です。重心移動は主 に上下の重心です。 相手の前側でなく、後ろ側に衝撃を与えるように意識してつきの瞬間に下腹部に力を入れると強い衝撃力のある突きを生み出せます。そして相手の正中(体の中心)を意識すると相手が動けなくなるため突きが当たりやすくなります。  

5、合気道

※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
相手のバランスを崩して投げたり、関節を決めたりする武道です。重心移動は上下の重心バランスです。相手と組むときに相手の正中(体の中心)に意識を向けると相手の動きを封じ込めます。

 

スキー競技

1、ノルディック

(ジャンプ) 
※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
坂を加速しながら降りてきて、踏み切り台から飛び出し、飛んでいる間のフォームの美しさや距離を争う競技。身体の重心は前後と上下の重心移動をうまく使うことで飛距離が出る。

(クロスカントリー) 
※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
起伏に富んだスキーコースを走るように滑っていく「雪上のマラソン」といわれる過酷な競技。前後の重心、股関節の前後の可動性を最大限に使って進んでいく。

(モーグル)
※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
モーグルは、急でコブ(凹凸)の深い斜面を滑り降り、ターン技術、エア演技、スピードを競うスキーのフリースタイル競技の1つ。上下の重心と前後の重心移動を巧みに使うことで滑走します。

2、アルペン

(回転・大回転)
※競技特性と重心バランス(バイオメカニクス)
この滑る、回転するという技術を基礎として発達したのがアルペン競技で、滑降、回転、大回転、スーパー大回転、複合の5種目がある。技術的には上下の重心、前後の重心を巧みに使ってバランスをとり滑降していく。

※色々なスポーツの競技特性と自分で出来るセルフコンディショニングについて解説してみました。文章に出来るものは掲載しておりますが、文章にしづらいものは省いております。少しでも皆様のスポーツ活動の参考になればと思います。
治療室 猫橋カイロプラクティック(スポーツカイロプラクティック&コンディショニング研究所)は今まで長い年月に渡り、沢山のアスリートをサポートしてきました。その経験と豊富な臨床データを蓄積しておりますので、スポーツ活動でお困りな事(スポーツ障害、スポーツスキル、コンディショニングなど)がございましたらお気軽にご相談下さい。

メールでのお問い合わせは
n_chiro_office@ybb.ne.jp
TEL 048−269−8260

ページトップへ